\n
これまでの取り組み

ニュースレター Vol.3

「第2回全国まち美化シンポジウム」が開催されました

 去る11月27・28日の両日、神奈川県横浜市を会場に「第2回 全国まち美化シンポジウム」
 (主催:全国まち美化連絡会議・地域交流センター/共催:横浜市/後援:環境庁・財団法人日本環境協会/協賛:社団法人食品容器環境美化協会・あき缶処理対策協会)が開催されました。
 横浜市では、いわゆる「ポイ捨て防止条例」や地域清掃活動など、まち美化に積極的に取り組んでおられます。
 今回のシンポジウムのテーマは、『美化における地域トータルシステムとは』。「ポイ捨て防止条例」や「住民参加型のまちづくり事業」などを題材に、市民・事業者・行政が一体となった総合的な美化戦略を進めるための課題や方法論について、幅広い立場の参加者による活発な議論がおこなわれました。
 基調講演では、各地のまちづくりのプランニングに関わっておられる藤井経三郎氏から、「これからのまちづくりはハコモノづくりからメンテナンスの時代に入った」「茶室や石庭などに代表されるように、小さな領域で美を充実させ、それらを組み合わせる発想が必要ではないか」といった問題提起をいただきました。
 また、「ポイ捨て防止条例」をめぐるセッションでは、市民(捨てる人)への対応と事業者(販売している人)への対応を明示し罰則規定を盛り込んだ横浜市と環境美化指導員制度を採用している沼津市からの報告を受け、ポイ捨て防止条例に詳しい第一東京弁護士会の田中利彦弁護士より、遵法精神・コミュニティ意識・官への信頼感が徐々に薄れつつある現状では、ポイ捨てに対する注意喚起の実効性をこの条例に持たせることはなかなか難しいこと、罰則条項についても、適用はポイ捨て常習者に限るべきで、しかし法的効力を維持するにはある程度適用していく必要があることなどの指摘がなされました。さらに今後のポイ捨て防止の対策として、交通違反におけるような切符制などによる「反則金制度」の可能性に言及されました。
 つづくセッションでは、山梨県櫛形町・茨城県笠間市・神奈川県鎌倉市の担当者の方に、それぞれが展開しているアメニティ向上の事業や景観条例の現状をご報告いただいたのち、縦割りやセクターを超えた連携による取り組みの必要性など、まちづくり政策を通じてまち美化をどう進めるかについて意見交換が行われました。
 以上の議論を踏まえ、街並み保存やクリーンアップ運動の市民リーダーに、開催地である横浜市の清掃及び都市デザインの担当者及び食品容器環境美化協会の代表者を交え行われた総括討論では、「まち美化の地域トータルシステム」づくりの鍵として、行政・市民・企業がそれぞれもっている能力をそれぞれ生かしあう「協働」、地方自治体の中だけでなく広域的に専門性を生かす・育てるという「人材交流」、  行政と市民をつなぐ、地域の潜在的な魅力・課題を掘り起こす、地域のキーパーソンを育てるような「コーディネーターの役割」などが挙げられました。
 このシンポジウムでも明らかになりましたが、「まち美化」と一口でいっても、その視点はさまざまです。まち美化を推進するには、その理念を整理する必要性があると考えられるため、当会議では、現在美化に詳しい有識者の方たちによる美化の理念に関する勉強会を開いています。
 そして、今回のシンポジウムの議論の成果を取り混ぜて今年度末に報告書にまとめ、関係各所に配布する予定でおります。

「捨てる」から「入れる」へ トイレ「4K」から「4A」へ

 ごみ箱は捨てるのが当たり前でした。
 しかし、缶・びん・ポリ容器など、腐らないものがごみとして多くなり、いつまでも散乱しています。
 私たち《鎌倉を美しくする会》は「ごみは『捨てる』から『入れる』へ」をキャッチフレーズに、意識の転換が必要と考えています。
 「入れるごみ箱」にするには、その場に適した形、大きさ、入れ口、高さ、丈夫さなどが大きな要因となります。
 また、鎌倉は観光地ということから、ごみの収集についても観光客の多い土曜・日曜にごみが多く、市独自のごみ箱や収集システムが必要です。入れたくなるような「ごみ入れ」を、また、町並みや道路の景観にあったデザインの「ごみ入れ」が場所によっては必要ではないか、ごみの受皿のありさまもまちづくりの一環にと考えています。
 トイレは人間自身が出すごみ=排泄物の受皿として大切な施設です。

「4K=キタナイ・クサイ・クライ・コワイの公衆トイレ」から「4A=明るい・安心・愛・アメニティの公衆トイレ」をめざして活動しています。